【製造業のエネルギーマネジメント#5】エネルギー使用状況の見える化と活用方法

これまでエネルギーの見える化とその効果について解説してきましたが、本稿では、特に電気使用量の可視化における具体的な実装方法について解説します。

目次

電気使用量可視化の手法

電気使用量可視化の代表的な手法として、電流センサ(コア付きタイプ)があります。

これは、電流が流れている電線に取り付けたコイル内蔵センサを通じて、電流による磁界から発生する微小電圧を測定するものです。このセンサを機器や分電盤のブレーカー配線に取り付けることで、時間変化に伴う電流を測定することが可能になります。さらに、電圧や力率、相を考慮することで電力を算出できるのが電力センサです。電流センサの価格は数千円〜1万円、電力センサは数万〜十万円とされており、電力センサの方が回路設計や変換ロジックの実装を含む分だけ高価になります。

低コストでの見える化方法

大まかな傾向や時間変化の把握を目的とする場合、電流センサとマイコンやラズベリーパイを用いた構成が有効です。4ch~10chのADコンバーターを使用することで、比較的安価に複数ポイントの同時計測が可能となり、設備ごとの状態把握や比較分析に適しています。実際に、弊社の支援先で使用している構成では、電力会社の計測データと比較しても0.3%未満の誤差に収まっています。

PLCからのデータ取得による方法

電流センサを使用しない方法として、制御盤内のPLCから稼働状況を取得し、稼働=消費電力と見なす手法もあります。この方法は、消費電力が常に一定の設備であれば有効ですが、設備の劣化や一部設備の故障により制御上と実態の乖離がある場合、正確な見える化が難しい点には注意が必要です。

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